〜さくらさんの知恵袋〜 2007-10-30

〜さくらさんの知恵袋〜1 「ふきのとうみそ」

〜さくらさんの知恵袋〜1 「ふきのとうみそ」

知り合いの奥様・さくらさんから生活の知恵を折々に教えていただいています。
シリーズで紹介します。今日は第一回目。

寒いさむい冬の終わりを告げるふきのとう。
うっすら積もった雪の中に見つけると、ほのかな春の足音を感じて、ちょっとうれしい気持ちがしますね。
そのふきのとうを、摘み取って食べてみましょう。お口の中にも、ほろにがい早春の味がひろがります。
天ぷらにして食べるのは定番ですね。ここでは、
さくらさん直伝の、「ふきのとうのこんな食べ方」をご紹介します。

「ふきのとうみそ」
1ふきのとうを細かく刻む
2お味噌と混ぜる。

これでできあがりです。この一手間が、さらなるおいしさを引き出すのですね。
たとえば貝などのおつゆの時に、この「ふきのとうみそ」を加えると、
独得の臭みが消えて、とてもおいしくなるのです。
川魚のアユや、青魚のイワシ。焼き魚にするとおいしいですよね。
ここにも「ふきのとうみそ」を添えれば、お魚の生臭みがとれて味がいっそう引き立つそうです。

試してみたいですね!次の早春がとても楽しみ。

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ふきのとうを油で炒める方法もある

ふきのとうを油で炒める方法もある

ふきのとうについては、刻んでから油で炒めて、
そのあとで味噌と混ぜるという意見を何人かから聞きました。

私の家では油で炒めるも炒めないも、そもそもふきのとう味噌という発想がありませんでした。
話題を出してみてはじめて分かることでした。
夫婦もそんなところがあります。一緒に住んでみてはじめて分かることの多いこと。

文体についてですが、「……のよう」とか「……にして」などと書いて先輩に渋い顔をされていた人もいました。
先日朝日新聞書評欄でこの文体が登場し、いよいよ普通の文体になったのかと思いました。

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〜さくらさんの知恵袋〜2 「かんたん・ぽかぽか、お弁当の作り方」

〜さくらさんの知恵袋〜2 「かんたん・ぽかぽか、お弁当の作り方」

暖かい休日には、近くの川べりや公園、海などにお散歩にゆくのはどうでしょう。
おべんとうを持って、ちいさなピクニック。
といっても、たまの休日におべんとうを作るのはおっくうですよね。
ここでも、さくらさんのお知恵を借りてみましょう。

「かんたん・ぽかぽか、お弁当の作り方」

1白いご飯に、シソの葉など、あらかじめ混ぜておきます。
2おにぎりを作りましょう。にぎにぎ。
3食べる時、のりがパリッとしているほうが好きなら、おにぎりはラップでくるみ、食べる前に巻くのりを用意しておきましょう。

4ポット(水筒型)に、熱いお湯を入れましょう。
5わかめやネギ、おみそ汁の具になるようなものを細かく刻みましょう。
かつおぶしの粉と、刻んだ具を大さじ一杯のお酒で溶いたおみそに混ぜて、くるくるラップで包みます。
すると、たとえば海を見に行って、浜辺でお昼ご飯を食べる時、
そのおみそをポットのお湯で溶かせば、ぽかぽかおいしいお味噌汁が飲めるのです。

また、そのおみそを白いおにぎりに塗って、ちょっと焦げ目が付くくらいに焼くと、
とてもおいしい焼きおにぎりになるそうです。
さくらさんの焼きおにぎりは好評で、「またつくってね」とよくいわれるとうれしそうに語ってくださいました。

さくらさんのご家族は、釣りが趣味。
もちろんその釣りにも、「かんたん・ぽかぽかおべんとう」は大活躍です。
釣り竿を持って出かければ、夕暮れ、いろんなお魚でいっぱいになったクーラーを携えて帰ります。

「釣ってきたお魚によって調理法を変える」のもお魚をおいしく食べる秘訣。
焼いたり、照り焼きにしたり、甘露煮にしたり。
なかなか重宝する器具は、「圧力鍋」とのこと。

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〜さくらさんの知恵袋〜3 さくらさんの「ゆずこしょう」

〜さくらさんの知恵袋〜3 さくらさんの「ゆずこしょう」

夏の終わり、8月末〜9月のはじめにかけて、ゆずの木にまだ青い実がなっている頃には、さくらさんは「ゆずこしょう」を作ります。

1.青とうがらしと、すり下ろした青ゆずを同量、混ぜます。
2.合わせた量の30%の食塩を、加えてさらに混ぜます。
3.混ぜたものを、ビン(密閉容器)に詰めて、一週間待ちます。

すると、「ゆずこしょう」のできあがりです。
すじめ(酢締め)のお魚にとてもよく合うそうです。

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〜さくらさんの知恵袋〜4 さくらさんの「朝鮮みそ」利用法

〜さくらさんの知恵袋〜4 さくらさんの「朝鮮みそ」利用法

さくらさんのおうちでは、「朝鮮みそ」が大活躍。
毎年、東京・御徒町まで買い出しに行くそうです。

おつゆにしたり、ぽかぽか暖まるお鍋にしたり、
韓国料理のクッパ、もやしがあれば簡単にビビンバにもなる優れもの。
「朝鮮みそ」はピリ辛で、そのなかに甘みがあるのが特長。
しゃぶしゃぶの付けタレにしてもおいしそうですね。

さくらさんは、この朝鮮みそにひと工夫加えて、さらに使いやすく、おいしくします。

「さくらさんの朝鮮みそ」
1酒・醤油・はちみつに火を通し、ごまあぶらをちょろっと垂らす。
2ひとはだになるまで冷ます。
3ひとはだくらいになったら、ニンニクのすり身を加える。
4それらを、朝鮮みそと混ぜ合わせる。

私ならこれを市販のみそラーメンに入れて食べたい。
豆板醤でもコクが出ておいしいが、さらにおいしいだろうと予想する。

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〜さくらさんの知恵袋〜5 「さくらさんのスタミナ料理」

〜さくらさんの知恵袋〜5 「さくらさんのスタミナ料理」


「さくらさんの朝鮮みそ」はスタミナ料理にもってこいです。
お肉料理も、このおみそがあればレパートリーがひろがります。
そのなかの一つを教えてもらいました。

「さくらさんのスタミナ料理」

1酒と、上記のおみそをお肉にもみ込む。
2フライパンでホイル焼きにします。
3仕上げに、ごまあぶらを垂らすと風味がまします。

木の枝のように、カラッと揚げたはるさめを添えます。

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〜さくらさんの知恵袋〜6 「さくらさんのとうがんカレー」

〜さくらさんの知恵袋〜6 「さくらさんのとうがんカレー」


なすや、ピーマン、その他野菜ととうがんを合わせて、カレーにします。
とうがんはどんな味にもなじむので、食べやすいそうです。

また、こんなレシピも教えてくれました。

「さくらさんのとうがんスープ」
1とうがんを切る。
2鳥の挽肉か、たらのすりみなど と片栗粉を混ぜ、一口大のお団子にする。
コンソメスープのなかにお団子ととうがんを加えて煮る。
4塩、こしょうで味を調えてできあがり。

季節ごとに、季節の味を楽しむって、とってもいいですね。

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〜さくらさんの知恵袋〜7 「さくらさんのしそ揚げ」

〜さくらさんの知恵袋〜7 「さくらさんのしそ揚げ」

しそは、とても重宝する食べもの。そのまま揚げてもおいしいし、刻めばふわあっと立ちのぼる香り。
さくらさんは、しその実も大切にします。
生姜を合わせて佃煮にすれば食卓に小鉢が一つ増えますし、おにぎりの具にもなりますね。
「捨てるのがもったいなくて…」とさくらさんは語ります。

さくらさんは、むかし「機織り」を仲間といっしょにしていたそうです。
そのお仲間は、ほとんどお年寄りでした。
さくらさんは機織りの技術と一緒に「むかしの生活の知恵」をも教わった、
とても大切なことを教わったんですとほほえみました。

機織りを続けていると下半身を使わなくなるので、お散歩をしなさいといわれて、実行しているそうです。

凝り性なんですね、さくらさんは自分でおかいこさんから糸をとって、
その糸を自分で草木染めで染めて、ブラウスを作りました。
一つは自分用、一つはお姉さん用、作りかけがもう一つあるのですが、
それは作りかけのままとのことです。

「さくらさんのしそ揚げ」
1.お魚を、三枚おろしにします。
2.おろした身に、酒、塩をふっておきます。(臭みがとれ、身がひきしまります)
3.溶いた小麦粉と、刻んだしその葉を魚の身にまぶして、揚げます。
(しその葉のかわりににんじんの葉でもいい香り)
溶いた小麦粉をうすく魚の身につけて揚げると、
身が柔らかくほくほくと仕上がります。

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〜さくらさんの知恵袋〜8 「柿とぬかみそ」

〜さくらさんの知恵袋〜8 「柿とぬかみそ」
秋がふかまると、柿の実が夕日の色に赤く染まります。
さくらさんは、食べ終わったあとの柿の皮も無駄にしません。
柿の皮は、いったん干して乾かし、きざんでぬか床に入れます。
すると、ぬかみそに漬けるきゅうりなど、野菜の色が鮮やかなままできあがります。
さすが!これが技というものですね。

お隣に住んでいる男の子は、おつけものが大好き。
ときどき、ぬか床の中を見に来るそうです。
お野菜の色鮮やかなぬか床、見たいですよね。

ぬかみそを洗ったお水は、花や、庭の木や、鉢植えなどにあげるそうです。
本当に、なにひとつ無駄がないですね。
そしてそれは、食べものをおいしくいただくコツともつながっている大切なことなのですね。
さくらさんから教えていただくことは、
聞いているだけでとてもこころがやわらかになるような、
そんなやさしいお話ばかりです。

お正月に一番うまくできたお料理は「ぶり大根」でした。
すこし甘く煮てみました。
いまヨーグルトは自分で作って食べていますが、昔は買っていました。
フローズンシュガーがどんどんたまりました。
うちには砂糖がないので、いつもなら甘みはみりんですが、今回はフローズンシュガーを使ってみました。
先日はコーヒーを入れたついでにフローズンシュガーを入れて甘くしたら、
缶コーヒーみたいになってカロリーいっぱいになりました。

「知恵袋」などと書いておいて言うのも何ですが、
やはり知恵は「タイムリーであること」が命だと思います。
タイミングが良ければ「知恵袋」です。
タイミングがずれていると今回の「柿とぬかみそ」みたいになっちゃいます。
さくらさんの実際の話はとてもタイムリーで本当に知恵袋なのですが、
このように書いてみるとなんだか時差のある海外中継みたいです。

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〜さくらさんの知恵袋〜9 「お花のための草むしり」

さくらさんは近くをお散歩します。そこは砂利道で、草の中にひがんばなや小菊、水仙などが咲くところ。あまりにも草がぼうぼうな時は、草むしりをするそうです。そんなとき、こころに留めている言葉は、小さな子の一言。「虫のおうちがなくなっちゃうから、草、ぜんぶとらないでね」。さくらさんはその言葉を受けとめて、虫のおうちを残しておいて、お花のために草をむしります。
ふだん何気なく通っている道に草が生えている、そこには、花も咲くけれど虫も住む。それを見つけられるやわらかなまなざしで、もういちど身の回りを見渡してみたいものです。
今まで気がつかなかったけれど、そこに小さなきらきらが待っているかもしれません。
さくらさんの真似をして、ふだんの生活の視点をすこしだけ変えてみたら、すてきなことが起こりそうな予感がします。

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