物質世界と言語世界2011-06-06

物質の世界は普遍性があって共有性が高くて

話が通じやすいし確認もしやすいし
場合によっては勘違いを訂正するために実験もできる
言葉は物質の世界を描写するためだけに用いられるのであれば
物質世界の確かさを維持することができる
しかし昔からの習慣で人間は物質の奥に潜む「何か」をとらえようとしてきた
ロゴスとかイデアとかそんなもの
ニュートンならば目には見えないけれど引力とかそんなもの
空間の歪みとかの考えも物質世界を転写している言葉のようでありながら
実際は言葉の世界から物質の世界を創造しているようなところがある
それが言語機能の素敵なところなのだけれど間違いの起こりやすい部分でもある
ーー
もともとは物質世界を転写したものとして創りだされた言葉ではあるけれども
言葉は独自に発達を始める
そして物質世界との食い違いも明らかになる
言語世界が物質世界の未来を先取りすれば予言ということになるがたいていは外れる
約束は守られないことも多い
嘘が人間関係をかろうじてつないだりもする
ーー
言語世界は実際とほうもない
私はマッチ一本で地球を一秒の間に燃やしてしまいました
という文章を作ったとして、一応意味は通じるしイメージも生成されるが
対応する現実世界はありようもない

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