兄はみずほ新社長、弟は岸田最側近 妻の元夫不審死事件

兄はみずほ新社長、弟は岸田最側近 木原兄弟の「出世」「金」「好色」
 兄はトラブル相次ぐみずほFGの新社長に。弟は岸田首相の最側近として辣腕を振るう。バンカー揃いの名家に生まれた兄弟は今や政財界の話題を集める存在に。どんな家に育ち、いかに出世してきたのか。二人の素顔に迫る。
〈みずほFGの新社長は、岸田首相最側近の実兄〉
2022/01/19 「週刊文春」編集部
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事件は2006年4月9日夜、文京区内の住宅で発生。K前官房副長官(53)の妻X子さんの元夫・Yさん(享年28)が、喉元に刺さったナイフにより死亡した。露木康浩警察庁長官は2023年7月に「事件性はない」と発言したが、2023年10月25日、捜査再開を求める遺族の刑事告訴を警視庁が受理していた。
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2023年9月、第2次岸田第2次改造内閣発足に伴い、内閣官房副長官及び内閣総理大臣補佐官を辞任。岸田文雄の最側近とされる木原に対し、岸田は慰留していたが、木原は後述する週刊誌報道の影響で辞退したと報じられた[19][20]。同月22日、自由民主党幹事長代理兼政務調査会長特別補佐に就任[21][22]。党三役の幹事長と政務調査会長に近い重要な役職を1人で担うのは極めて異例[23]。
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妻の元夫不審死事件
2023年7月上旬、『週刊文春』は2023年7月13日号で「岸田最側近木原副長官衝撃音声『俺がいないと妻がすぐ連行される』」という見出しで、木原誠二の近くで発生した謎の不審死事件のことを報じた[42]。それは、2006年4月に東京都文京区大塚の住宅で男性(当時28歳)が血だらけで死亡しているのが発見された事件のことだった。この男性の死亡には不審な点があり、発見当時、死亡した男性と結婚していた元・妻(現在は木原誠二の妻)が2018年に警視庁から任意の事情聴取を受けたなどと報じた[43]。
2023年7月5日、木原誠二が『週刊文春』を発行する文藝春秋を刑事告訴することがわかった[44]。「司法記者クラブ 新聞社 各位 テレビ局 各位」にあてた通知書によれば、対象となるのは、7月5日12時「週刊文春 電子版」配信及び、7月6日発売の「週刊文春」に8頁にわたって掲載された記事「岸田最側近 木原副長官 俺がいないと妻がすぐ連行される 衝撃音声」である[44]。同通知書は、「週刊文春の記事は、事実無根のもの」、「捏造されたであろう風説」とし、「マスコミ史上稀にみる深刻な人権侵害」と批判し、即刻記事を削除するよう求めた[44]。
警察庁の露木康浩長官は2023年7月13日の記者会見で「警視庁において捜査等の結果、証拠上、事件性が認められない旨を明らかにしている。」と述べた[43]。
妻の元夫(当時28歳)の父親らは2023年7月20日、都内の霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「死亡の経緯が、あまりにも不可解だった。憶測ではなく、死亡の真相を一日も早く知りたい」と訴えて、警視庁(事件の管轄は大塚警察署)に再捜査を求めた[43][45]。姉の一人も「弟に自殺する動機が思い当たらない」と話した[46]。
会見で父親は生前の息子について「息子は中学に入学後、不良仲間とつるむようになり、暴走族に入ったこともありました。 高校時代からは雑誌モデルとして活躍していたこともあります。やんちゃな子でしたが家族想いで、約束は必ず守り、人情に厚く弱いものいじめだけはしなかった。息子は誰からも好かれ、地元の先輩や後輩にも頼られた。そんな息子が結婚したのは、2002年5月のこと。息子と同じように雑誌モデルをしていた女性と結婚し子宝にも恵まれ、夫婦関係は良好でした。しかし徐々に夫婦関係が悪化し、2006年には離婚の話がでていました。…(中略)…テレビ局や新聞社の皆さまには、この事件に関心を持っていただき、広く報じていただきますよう、心よりお願い申し上げます」と語った[47]。
木原誠二の妻の代理人弁護士は「週刊文春の報道で人権侵害が起こる可能性がある。」として、発行元の文藝春秋を相手に、2023年7月21日付で日本弁護士連合会に「人権救済を申し立てた。」ことを明らかにした[43]。
当時、木原誠二の妻を取り調べた警視庁の元警部補の男性が2023年7月28日に東京・紀尾井町の文藝春秋社で記者会見した[48]。元警部補の男性は「断言しますけど、事件性はありですからね。あれを見て事件性がないという警察官は多分いないと思う。」などと述べた[49]。この事件を担当した元警部補は、7月13日会見の警察庁長官が「事件性がない」と言ったことに対し「頭に来きた。当時からわれわれはホシを上げる為に全力で捜査してきた。なのに、志半ばで捜査を中断させられたんだ」と語った[50]。また、当時の木原誠二は警察の捜査にも介入し、「国会の召集日(10月24日)までに取り調べは終わらせろ!」と注文したという。そして、10月下旬になると、上司の管理官から「明日ですべて終わりだ」と告げられ、警察の捜査がストップしたという[51]。「妻が元夫の死亡を巡り警視庁から事情を聴かれていた。」との週刊文春報道に関し、同日に木原誠二は「私が捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ。」と松野博一官房長官に報告した[52]。
2023年8月1日、立憲民主党は、警察庁と内閣官房からヒアリングを実施した[53]。立憲民主党が提出していた公開質問状に対し、木原誠二から書面で「報道については刑事告訴しており、これ以上の人権侵害が行われないよう理解をお願いする。」との回答があったことを明らかにした[53]。ヒアリングで、警察庁の担当者は「事件性は認められない。」、「木原氏を含め、首相官邸などから捜査に関する接触はなかった。」と述べた[53][54]。立憲民主党は木原にも出席を求めていたが、木原は応じなかった[53]。
遺体発見当時、死亡した元夫の男性(当時28歳)は自殺とされたが、現場に残された凶器のナイフと、廊下、室内のマット、階段などについた血痕などから、その男性の遺体は何者かに動かされた形跡がある、と、この遺体現場の調査を担当した捜査員のメモに記録されている[55]。
妻の元夫の遺族が容疑者不詳で警視庁大塚警察署に殺人の疑いで告訴状を提出し、2023年10月25日に受理された[56]。
2023年12月15日、警視庁は「事件性は認められない」とする捜査結果を東京地検に送付し、捜査結果は同日、遺族に伝えられた[57]。
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親族
木原家は長崎県の諫早出身である[71]。曽祖父・木原中三の養父は諫早銀行頭取を務めた木原頼三(旧姓・副島、長崎士族)[72]。母の故郷は山梨県下部[73]。また父の母方は福島県会津の出身で[73]、大蔵省監督局銀行課長、台湾銀行副頭取、日商社長を歴任した下坂藤太郎は曽祖父である[74]。
実兄は、みずほフィナンシャルグループ社長の木原正裕[75]。
東京商科大学学長や経済安定本部総務長官、物価庁長官、通商産業大臣等を歴任した高瀬荘太郎は、義理の大伯父にあたる[76]。
家族は銀座の元ホステスの妻と子供のほか、元ホステスの愛人との間に隠し子が一人おり[77]、愛人と不倫関係にあることが週刊新潮や週刊文春で報じられたが、木原側は愛人関係や血縁関係を否定した[78][79]。その後、愛人の代理人弁護士が司法記者クラブに送った文章内で、娘は認知は受けていないが、木原との間に生まれた婚外子であることを認めた。また、「認知しよう」という木原の申し出は愛人側が断ったと説明した[80]。
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《木原事件に新展開》木原誠二氏の妻X子さんの元夫・安田種雄さんの遺族が「事件の真相解明」を求める署名活動を開始〈私たちは真実を知りたいのです〉
2023/12/07 
「週刊文春」編集部
 木原誠二前官房副長官の妻X子さんの元夫・安田種雄さんが怪死した“木原事件”を巡り、種雄さんの遺族が12月7日、「捜査を尽くした上での事件の真相解明」を求める署名活動を始めたことが「週刊文春」の取材で分かった。
 事件は2006年に発生。事件性が疑われ、司法解剖も行われたが、捜査は中断。その後、事件発生から12年後の2018年に警視庁捜査一課などによる再捜査が行われたが、突如、捜査が終了した。この時、X子さんは木原氏の妻となっていた。

「被疑者不詳の殺人」で告訴状を提出
 2023年7月に「週刊文春」がこの事件の経緯を詳しく報じたが、露木康浩警察庁長官が7月13日に「事件性は認められない」と発言。これに対し、X子さんの取調官を務めた警視庁捜査一課元警部補の佐藤誠氏が実名で「週刊文春」に登場し、「事件性はある」と反論。事件の存在に注目が集まっていた。

 そんな中、10月18日に種雄さんの遺族が当初の捜査を担当した警視庁大塚警察署に「被疑者不詳の殺人」で告訴状を提出。25日に告訴状は正式に受理され、“再捜査の再捜査”が始まっていた。

〈私たちは真実を知りたい〉
 署名を求めるサイト「Voice」で、種雄さんの遺族はこう綴っている。

〈私たちの愛する家族である種雄がなぜ28歳という未来ある若さで死ななければならなかったのか、私たちは真実を知りたいのです〉

〈警察や政権は権力を私物化することなく、法の正義の下、捜査をきちんと尽くし、損なわれた行政に対する信頼を取り戻す必要があるのではないでしょうか。そのためにも皆さまの声に助けていただき、世論に訴えたいと考え、この活動を立ち上げました〉

 種雄さんの遺族は、集まった署名を東京地方検察庁に提出する意向だという。

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 現在配信中の「週刊文春電子版」では、“木原事件”の続報を掲載中だ。死体検案書の内容から浮かび上がる他殺であることの「新証拠」に加え、X子さんの取調官だった佐藤誠氏や法医学の権威による死体検案書に対する見解などを詳報している。
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「詐欺と一緒だよ」木原事件の元取調官・佐藤誠氏が警視庁の“再々捜査”を痛烈批判「端からやる気なんて全くなかった」
〈《木原事件に新展開》木原誠二氏の妻X子さんの元夫・安田種雄さんの遺族が「事件の真相解明」を求める署名活動を開始〈私たちは真実を知りたいのです〉〉から続く

 木原誠二前官房副長官の妻X子さんの元夫・安田種雄さんの怪死事件、通称「木原事件」をめぐり、12月16日、警視庁が15日に「事件性は認められない」とする捜査結果を東京地検に送付したと報道各社が報じた。

【写真】不審死を遂げた種雄さんの写真を全て見る

警視庁の対応を厳しく批判
 これを受け、X子さんの元取調官で警視庁捜査一課元警部補の佐藤誠氏が「週刊文春」の取材に応じ、改めて「安田種雄さんの怪死事件は、絶対に自殺ではない」とした上で、「やっていることが滅茶苦茶だ」などと、警視庁の対応を厳しく批判した。

 事件は2006年に発生。12年後の2018年に再捜査が行われたが、突如中止となっていた。今年7月、「週刊文春」がその経緯を報道。佐藤氏が実名で告発したことをきっかけに世間の注目を集めた。10月には種雄さんの遺族が当初の捜査を担当した大塚署に被疑者不詳の殺人で告訴状を提出。異例となる再々捜査が行われていた。

 今回の警察の対応について、佐藤氏はこう語る。

「そもそも、遺族が容疑者不詳の殺人容疑で大塚署に告訴状を提出したのが今年の10月18日のこと。それが受理されたのが10月25日だから、警視庁はたった50日で『事件性はない』と結論づけたことになる。時期尚早もいいところだろう」

 その上で、こう疑問を呈する。

「詐欺と一緒だよ」
「警視庁が告訴状を受け取った10月25日以降、大塚署に捜査一課の捜査員が集結したなんて話はとんと聞かないし、2018年の再捜査でX子の取り調べをした俺のところにも、ただの一度も連絡はない。

 つまり、今回の警視庁による“再々捜査”は、遺族にたった一度だけ、ほんの少し話を聞いただけに過ぎず、端からやる気なんて全くなかったんだ。それなのに『捜査は尽くした』などと遺族に説明していたとしたら、詐欺と一緒だよ。曲がりなりにも警視庁の捜査一課で18年間も働いていた人間としては恥ずかしい限りだ」

 そして、今回の動きの背後にある警視庁の“思惑”を語るのだった——。

 現在配信中の「週刊文春電子版」では、佐藤氏へのインタビュー全文を配信している。ニュースを見て佐藤氏が最初に疑問に感じたこと、「木原事件」をめぐる警視庁の思惑、佐藤氏が考える再々捜査の問題点、佐藤氏が安田さんの怪死が自殺ではないと判断する理由、そして検察に期待することなども詳しく報じている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春Webオリジナル)
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木原家は元々長崎県士族の家柄[7]。

高祖父・頼三(諫早銀行元頭取)[7]
曽祖父・中三(旧姓:碇)[8]
曽祖父・下坂藤太郎(台湾銀行理事)
祖父・通雄(第一銀行元取締役)
父・雄一郎(日本国際通信元専務)[9]
誠二(内閣官房副長官)正裕(みずほ銀行社長兼CEO)
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東京都新宿区出身[2]。桐蔭学園高等学校を経て、1989年(平成元年)3月に一橋大学法学部を卒業し、同年4月に日本興業銀行に入行[1][3]。楽天グループの三木谷浩史会長は大学・銀行の1年先輩で独身寮でともに過ごした仲[4]。三井住友銀行の福留朗裕頭取は大学のアイスホッケー部の先輩で1年間一緒にプレーをした[5]。1995年(平成7年)6月、米国デューク大学ロースクールを修了。2017年(平成29年)4月みずほ証券株式会社執行役員、2020年(令和2年)4月株式会社みずほフィナンシャルグループ・みずほ証券株式会社常務執行役員等を経て、2022年(令和4年)2月みずほフィナンシャルグループ代表執行役社長兼グループCEOに就任[6]。
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東京都渋谷区に生まれ、生後9か月から5歳までシカゴに居住[1][7]。1979年5月にアムステルダムに移り、同年12月に新宿区立戸塚第二小学校へ転入[1]。武蔵中学校・高等学校を経て、1993年3月に東京大学法学部を卒業、4月に大蔵省に入省[1]。証券局証券業務課[1]。

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