CT43 生存パターンは現実認識をゆがめ、自己永続的な強化サイクルが固定する

成育歴の中で圧倒されるような苦境に立った時、生き延びるためにあらゆる方法で対処する。

苦境が過ぎ去って、再び「いま、ここに」生きるようになればいいが、たいていの場合は、苦境は完全には解消されず、影響が残る。

それがその人の生存パターンになる。

それは性格と見える。
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生存パターンは現実認識をゆがめる。その結果、生存パターンは強化されて、永続する。自己永続的な強化サイクルが固定する。

具体例で考えてみましょう。嵐の夜、暗い家でゾンビ映画を見ていたら停電したとします。床のきしみや窓の揺れる音すべてが警戒の対象になります。耳はゴーストの気配に集中し、注意はすべて外部の危険スキャンに向けられます。空腹や疲れなどの内的感覚には気づきません。命が危ない時にそんなこと重要でしょうか? 恐怖が注意の向け方を決定したのです。

対照的に、暖炉の前で恋人からのラブレターを読んでいる夜を想像してください。注意は胸の温かい愛情感や切ない恋しさといった内的体験に向けられ、窓を打つ雨さえも情感を深めます。この状態では、ゾンビが裏口から入ってきても気づかないでしょう。

もしこれらの一時的な注意の状態が永続化したら? 常に外部の危険をスキャンするか、常に内的な愛情に没頭するか。いずれの場合も、注意はその焦点に慣れ、全体像ではなく一部しか見えなくなります。身体に残ったトラウマがこれを固定化させるのです。古いトラウマは傷ついた状況に似たものを常に探させるだけでなく、何か見つけると古い知覚と感情が再び身体を満たします。文字通り、あなたはそのトラウマの瞬間に閉じ込められ、一時的な注意の姿勢が永続的な習慣となるのです。

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生存パターンが現実認識を歪めるメカニズム

  1. 生存パターンが注意を形作る
  2. 注意が知覚を形作る
  3. 知覚が現実体験を形作る
  4. 現実体験が信念を形作る
  5. 信念が生存パターンを強化する

生存パターンの例
離脱型(Leaving)
怖い。誰も気にかけてくれない。離れたい

融合型(Merging)&補償型融合(Compensated Merging)
「欲求→罪悪感→空虚感→他者依存」という「融合型(Merging)」
必要とされる赤子の役割から養育する母親役割に転換した場合補償型融合(Compensated Merging)

忍耐型(Enduring)
「欲求→表現不能→行動不能→敗北感→抵抗」

攻撃型(Aggressive)
「奪取→孤独な戦い→自己完結」

硬直型(Rigid)
内的知性を否定され規則のみに従うよう強制されると、「欲求→規則遵守→外的権威依存」

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うつ病、躁うつ病、シゾフレニー、不安性障害、パニック障害、ハラスメント、適応障害、PTSDのような、精神的苦境が発生した場合、その病気による苦しみとともに、自分の背負っている生存パターンの問題が前景に現れる。
二重に苦しむことになる。

精神病そのものについては、多くの患者さんの中でかなりの共通性を持つものであるが、一方、各自の背負っている生存パターンについては、共有できるとは限らない。むしろ、共有できない場合の方が多いのではないか。その時は孤独が苦しみを生む。

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