フライパンについての説明書を読むと、人生についての啓示と思われる部分がある。
・フライパンは最初はきれいだが使用するにつれて表面に汚れがついてゆく。ときどき汚れ落としをする必要がある。
人間は生まれた時は清純であるが、次第に汚れてゆく。ときどき浄化する必要がある。
・こびりつくとき、たいていは予熱が足りない。もっと十分に予熱すること。
人間が挫折するとき、たいていは情熱が足りない。もっと熱くなれ。
・鋳鉄の場合、汚れを加熱することにより除去する方法がある。
人間の汚れは情熱により浄化される。
・フライパンは使い続ける限り汚れる。
人間は生きてゆけば罪を犯し続ける。
・フッ素加工のアルミフライパンは便利だが寿命が短い。ステンレスと鉄は扱いが難しいが一生ものである。
便利な友情は楽しいが短い。不便な友情は扱いが難しいが一生ものである。
・鉄のフライパンは長い時間をかけて油をなじませれば、だんだん使いやすくなり、一生使える。
長い時間をかけて人格を陶冶すれば熟成する。
・今日焦がしても、明日また焼け。いつかは成功する。
今日失敗しても、明日また試みよ。いつかは成功する。