歴史的に、多くの最高財務責任者(CFO)は、将来の間接的な価値のために投資を続けることを快く思わない。このような抵抗感のために、投資の配分が戦略的な成果ではなく、戦術的な成果に偏ってしまう可能性がある
という文章があって、次の解説。
「戦略的(strategic)」と「戦術的(tactical)」は、ビジネスや軍事などの分野でしばしば対比して使われる概念です。それぞれの意味内容は以下の通りです。
戦略的(strategic)
- 意味: 長期的な目標を達成するための全体的な計画やアプローチを指します。戦略的な視点では、組織全体の成功や持続的な成長を見据えた大きな方向性や目標が重視されます。
- 例: 新市場への進出、ブランドの強化、研究開発への投資など、組織が長期間にわたって成功するために行う重要な決定。
戦術的(tactical)
- 意味: 短期的な目標を達成するための具体的な手段や行動を指します。戦術的な視点では、直近の問題解決や短期的な成果が重視され、戦略を実行するための細部に焦点が当てられます。
- 例: 販売キャンペーンの実施、コスト削減策の導入、特定のプロジェクトの完了など、即時的な成果を目指した行動。
対比の意義
- 戦略的投資: 長期的な視点で見た場合、企業全体の成長や競争優位性を築くための投資です。これは、今すぐには目に見える成果が得られないかもしれませんが、将来的には大きな価値を生む可能性があります。
- 戦術的投資: 短期的な成果を重視する投資で、迅速に成果を上げるために行われます。ただし、これが戦略的視点を欠く場合、短期的には成功しても、長期的には組織全体の成長や持続性に貢献しない可能性があります。
上記の文脈では、CFOが将来の間接的な価値(戦略的な成果)を重視せず、短期的な結果(戦術的な成果)に投資が偏ることで、組織の長期的な成功が損なわれるリスクが示唆されています。
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確かに、サラリーマン社長は短期的・戦術的に考えないと追い落とされてしまうのだろう。よほど人徳があれば別であるが。その点ではオーナー社長は長期的・戦略的視点で考えられると思う。
短期的効果を表示する数字が欲しくてたまらないらしい。