野村証券 元社員を起訴 顧客への強盗殺人未遂と住宅放火の罪
2024年11月20日 19時08分
大手証券会社・野村証券の営業職の元社員が、広島市に住む顧客の女性に睡眠作用のある薬物を飲ませたうえで、現金1700万円余りを奪って住宅に火をつけたとして20日、強盗殺人未遂と放火の罪で起訴されました。
起訴されたのは、神奈川県葉山町の無職、梶原優星被告(29)です。
起訴状などによりますと梶原被告は、野村証券の営業職の社員だったことし7月、広島市西区の顧客の住宅で、80代の女性に睡眠作用のある薬物を飲ませてこん睡状態にさせたうえ、女性がいた寝室から現金1780万円余りを奪って火をつけたとして強盗殺人未遂と放火の罪に問われています。
これまでの調べで被告は女性と夫に投資話を持ちかけて事件の数か月前から現金を自宅に準備させ、奪った現金は自らの投資の損失への穴埋めや、さらなる投資にあてていた疑いがあるということです。
検察は認否を明らかにしていませんが、被告の弁護士によりますと「火をつけたのは殺害するためではなく証拠を隠滅するためだった」などと説明しているということです。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
【顧客から9700万円余だまし取る】
広島の事件以外にも野村証券では岡山支店の元社員、建部昌弘被告が、かつての同僚と共謀しておととし4月までのおよそ半年間に支店時代の顧客など7人からあわせて9700万円余りをだまし取ったとして、詐欺や出資法違反などの罪に問われました。
被告は詐欺の罪について無罪を主張しましたが、1審の岡山地方裁判所はことし6月、懲役3年6か月を言い渡し、被告の控訴を受けた2審でも11月、広島高等裁判所岡山支部が懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。