うつ病の場合、朝起きるときになかなかつらい。
うつ病の朝は、いろいろな辛さがあるのだろうと思うけれども、睡眠が足りないことのほかに、
寝ている間に現実世界との周波数がずれる感覚があるのではないかと思う。
夜寝るときはNHK第一チャンネルだったが、
寝ている間に別のチャンネルに切り替わり、朝起きるときは現実の感覚がうまくつかめない。
頭の中のチャンネルは非現実。あるいは何も映っていない、ザーザーの画面、と言ったところだ。
さっさと起きればいいけれど起きられない。
このまま横になっていても変化があるわけではないと知ってはいるが、それでもどうしようもない。
時計を見て、起きなければならない限界の時間が近づくことも理解しているがどうしようもない。
あと30分、20分、6分、と、大変いやな気持になる。
経験から、テレビをオンにして画像と音声が出れば、急速に現実に焦点が合い、脳のチャンネルが切り変わるだろうことは理解している。多分そうだろうと思う。
しかし億劫でできない。
朝、新聞を読んで、急速に現実にピントが合うという人もいるのではないだろうか。
目覚ましが鳴ってすこし周波数が変化して、やっと起きる。テレビをオンにして、さらに周波数が変化して、現実に焦点が合う。やっと嫌な気分から少しだけ解放される。
頭の中のチャンネルが非現実チャンネルになっている。現実にすっと入っていけない。
これが夢のチャンネルなのか、それとは別のうつのチャンネルなのか、あるいはなにか別のザーザー画面なのか、場合によって違うのか、不明であるが。