まとまらないが、メモ
1.学校でもうまくやってきたし、仕事でも問題なくやってきた。
でも夫婦関係では全くうまくいかない。
というような悩みも結構多い。
なぜだろうかと考えてみる。
2.一つは、労働管理は厳しくなっているから、うつ病が増えるという観点がある。まあ、それはそうだろう。だから、家庭生活を重んじることができない。仕事を維持することで精いっぱいなんですというわけだ。
3. 他方では、夫婦とはどんなものなのかについて、イメージが一致している人たちが家庭を作って暮らしているならいいけれども、そうでない場合もあるだろうと思われる。
ーーーーー
家庭について。
世間にはいろいろな意見が流通している。昔に比較して遥かに多様だろう。相手の人がどのような意見を採用しているのか、簡単に見極められないこともある。
昔なら、その人が育った家庭を見て、学校を見て、大体わかる感じもあっただろうが、現在では、ネット情報など、思いがけないソースから、思いがけない価値観を学び採用している場合もある。表面的な付き合いのレベルではうまくやっているのだろうけれども、一皮むいた深さで、感情や価値観、思考の点で、何か一致できない部分が大きくなることもあるのだろうと思う。
最近はどんな考えや価値観にも、それとは逆のものも多数用意されていて、どのあたりの価値観を採用しているのかについては、予想外の場合もあると思われる。
家庭では大体が核家族で暮らしているので、夫婦で意見が対立すれば、一対一になり、多数決では解決しない。妥協する必然性がない。
個人主義、フェミニズム、父権主義反対、またそれらの逆など、いろいろある。
さらに子供をどうするかの局面では意見の相違も出てきて、意見の背景にあるものはだいたいが複雑で根深くて微妙で計測不可能なものであるから、分析してみても間違っていることもあるだろうし、正しさについて実験するわけにもいかないだろうし、あいまいなままで過ごすほかはない。
夫婦の3組に1組が離婚するなどと言われていて、多様な価値観、意見、感性の時代であれば、そうなるだろうと思われる。
仕事なら配置転換、転勤、転職など考えられる。家庭問題では別居、離婚などが考えられる程度だ。
個人のレベルでの傷つきも大きい。仕事の場合は会社が悪いと言って自分を守るのであるが、夫婦関係ではそのように相手のせいだけにすることもできない。
一面では、全面的に相手のせいにして反省しない人間もいて、そのように反省のない人だからうまくいかないのだし、分かれて正解だと思うこともできる。
このようにして考えてみれば、学校でもうまくやってきたし、仕事でも問題なくやってきた。でも夫婦関係では全くうまくいかない。というのも、ありそうなことではないだろうか。
ーーーーー
一方、仕事にっいて。家庭はうまくいかないが、仕事はうまくやっているという人は実際、どのようにやっているのだろうか。
会社の問題点を考える論者はたくさんていて、家庭問題よりも、意見の一致は見出しやすい。
社会の構造を考えたり、経済活動に伴う人間の在り方を考えるような人たちによれば、
グローバル経済、新自由主義、市場決定主義、管理主義などで説明される会社・経済の在り方が、
労働者から休息を奪う。
マーケット参加者は過剰な競争に駆り立てられ、
会社は消費者の苦情に過度に敏感に反応するようになった。
ハラスメントに寛容であっていいはずはないが、ハラスメントに近いことが親密さだと勘違いしている人もいる。そうした勘違いは社内研修で徹底的に教育する必要がある。そしてそのような思想全体が「ぎすぎすしている」と断定されたりして、さらにその先も、循環的にすっきりしない状況が続く。
昔は会社は家族だ、家族主義経営だなどとも言われたものだが、
現在は在宅勤務でも済むような仕事になっている。成果物を提出してくれればそれでいいのである。
在宅勤務でいいなら、AIでもいいのだろうと思われる。
働きすぎだ、管理しすぎだと批判が出るが、
のびのびやらせていると企業間の競争に負ける。
勝てるなら、どの会社だってのびのびとやりたいだろう。
そのような環境で創造的な仕事ができるのかと問題になる。
勿論、できない。
会社は創造性の点で負けているのではない。
その手前の、総仕事量の点で負けている。
創造性と呼んでいるのもがどんなに幼稚なものであるか、現場で身に染みるだろう。
そしてこの社会全体のばかばかしさを知るだろう。
しかしまた、だからと言って、逃げていく場所もないし、このばかばかしい場所で生きるしかないのである。
ばかばかしさを押し付けられるよりは、押し付けたほうがまだ楽だろうと感じる鈍感な人も多いらしい。
それが楽なようなら、死ぬまでそうしていたらよい。
鈍感な人間は幸せである。
仕事の質とか想像力で勝負できるなら、結構なことだ。
しかし例えば、鉄道会社などで見ると、創造性などはあまり関係なさそうだ。
安全に正確に輸送すればよいのである。
昔、プロ野球西武の広岡監督の管理野球があった。そのころの選手たちが各球団で監督となり、あの時代の管理野球はどうだったなどと昔話をしたりしている。アルコール禁止、肉食禁止、玄米、野菜など食生活の指導。チームプレイの反復徹底。そのような管理主義はやはり一定の意味があると言えるのだろう。そしてその方針に適応して勝ち残ってきた人たちが現在回想を述べている。敗北して消えていった人たちはもっと辛辣な批判があるだろうと思われるが、発言の場所はない。
いまは会社のパソコンにすべてが記録されていて、上司に把握されている。
最近は労働時間管理がきつく言われていて、残業はするな、8時間以内で全部終わらせろと命令される。
残業があってもきついが、残業なしで全部終わらせられる仕事なのかそもそも疑問だということもある。