厳しさとやさしさ

教育や医療の場面では、教師の中に、厳しさとやさしさがある。父親的原理と母親的原理がある。
法的切断と共同体的包摂がある。

人間が機械ではなく、生きているというのは、対立するかのように見える厳しさとやさしさを、いかにして自分という存在のなかで両立させていくかという努力を続けることである。そして、その両立の仕方のなかにその人の個性が顕われてくる。

それは一回限りのアート作品のようなものだ。
機械的反復になってしまえば、有害なものになってしまう。
一度一度が創造的でなければならない。
しかしそれは常人には無理だ。
一年に一度の研究発表ならできる。しかし毎日の業務で、たくさんの患者や子供を相手に、
すべてに創造的でアート的であることは困難である。

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