非合理的な思い込みから人々を解放する

非合理的な思い込みから人々を解放する

ABCD理論

A:adversity 有害な出来事。逆境。
B:belief 信念。 しばしばiB: irrational belief であり、それが症状をひき起こす。
C: consequence 反応 「悲しみ」「後悔」「苛立ち」「不満」などは健康な反応。「無価値感」「罪悪感」「不安」「抑うつ」「怒り」「無気力」などは自己破壊的な感情反応。
D:dispute 反駁

自己破壊的な感情反応は、それ自身が新たな有害な出来事となり、次の自己破壊的な感情反応をひき起こす。

非合理的、完璧主義的、絶対的価値観。自己批判、自己憐憫、自己嫌悪、他者憎悪、絶望。Must思考。機能不全の感情。

自己破壊的信念が原因となり、より不幸な生き方を選択してしまう。愚痴をこぼし、怒りをぶつける。

逆境は、ストレスと言い換えてよいだろう。

ストレス → 反応

どのような反応を引き起こすかは、その人の内面の思い込みによる。成育してから長い間に形成された価値の体系である。しばしば非合理的である。

実現しようとしても実現できない。達成できない非合理的な目標になる。それが適応不全をひき起こす。

ーーーーー
数学のような明晰さがない。頭がごちゃごちゃするだけである。

ーーーーー
変えられるものは、合理的に変える。
変えられないものは、優雅に受け入れる。

ストレスは時間がたてば消えることもある。

ーーーー
なぜ、自分を不幸にしてしまう、自己批判的な信念を抱いてしまうのだろうか。

ーーーーー
本質的にREBTとは、自滅的な行動を伴いその感情を感じること自体も自分を苦しめてしまうような「不健康な感情」を「健康な感情(目的を妨げず、長期的にエンジョイしていける感情)」に変えていくように自分自身で取り組んでいく技法なのです。
1、まず不健康な感情に取り組む
REBTは自滅的な行動(例えば、課題を先延ばしする,出勤しない)に取り組む前に、それに伴う不健康な感情(例えば、うつ,不安,激怒)を健康な感情(例えば、悲しみ,懸念,苛立ち)に変化させることが重要と考える。

2、不健康な感情は自分の認知がつくり出していることを知る
REBTは他者の行動や過去の出来事といった外部の出来事が、直接、自分を苦しめる不健康な感情を起こさせるとは考えない。
外部の出来事を自分がどのように捉えるか、つまり「捉え方=認知」が不健康な感情を生み出す主因であると考える。

3、健康な考え方を身につける
REBTは、認知を知覚に基づく事実認知、推論的認知(事実に基づく推論)、評価的認知(事実認知や推論的認知に基づく自分・他者・人生に対する評価)の3種類に分類します。

認知の例、事実認知:あなたは眼をそらした。推論認知:あなたは私を嫌っている。評価認知:私は嫌われてはならない。
そのうち、不健康な感情を生み出す認知は評価的認知であり、特に評価的認知の中でも、自分・他者・人生への絶対的な要求(イラショナル・ビリーフ)に注目する。

したがってREBTでは、認知の中でも評価的認知に注意すること、絶対的な要求を現実的で柔軟な願望に変えていくことを重視するものです。

より健康な考え方に変えるための指針として、その考え方が「論理的か,実証的か,有益か」をチェックする(論駁)。さらにその指針にそって、新しい健康な考え方を再構築し、それが自分に身につき腑に落ちるまで日常生活の中で練習する。

タイトルとURLをコピーしました