マインドフルネス18 弁証法的行動療法(DBT)
弁証法的行動療法(DBT)
自殺願望、自傷行為、そして境界性パーソナリティ障害(BPD)の治療法
患者が「生きる価値のある人生」を築けるようにすること
治療アプローチの進化
初めは「変化を促すこと」に重点を置いていましたが、患者には効果がありませんでした。
逆に「現状を受け入れること」だけを強調しても、問題は解決しませんでした。
どちらか一方に偏ると、患者は「自分自身が否定された」と感じ、治療を受け入れにくくなることが分かりました(Robins et al., 2004, p. 31)。
そこでDBTでは、「変化と受容(ありのままを受け入れること)」の両方を大切にしています。
受容とは?
「物事をありのままに見ること」
「自分がどう思いたいか、どうなってほしいかという考えを手放すこと」
特に衝動的で感情が激しい人には、現実をありのまま受け入れることが重要です。
今この瞬間に集中すること
物事を自分勝手な思い込みで判断しないこと
現実を受け入れ、批判しないこと
感情を調整する能力の問題
観察する(Observe) 判断せずに受け入れる(Non-judgmentally)
言葉にする(Describe) 一度に1つのことに集中する(One-mindfully)
参加する(Participate) 目的に合った行動をとる(Effectively)
感情を安全に体験する練習
例えば、「悲しみ」を感じても、それが永遠に続くわけではないと理解できるようになります。
自己管理力を強化し、問題行動を防ぎます。
長期的な目標を意識し、短期的な苦痛に耐える力を養います。
マインドフルネスを通じて、「受け入れる力」と「変わる力」を統合し、より良い人生を築くことを目指します。