実存メモ124
患者とセラピストの「感じ方の違い」
患者は、セラピーの時間をセラピストとは全く違う視点でとらえている。
経験豊富なセラピストでも、患者が「前回のセッションで強い感情を抱いた」と言ったとき、その場面を思い出せないことがある。
それほど、「他人が何を感じているかを本当に理解すること」は難しい。
セラピストは、患者と同じ経験をしていなくても、共感することができる。
「私は人間であり、人間のどんな感情も私にとって無関係ではない」
セラピストは、この考え方を持つべき。
たとえ患者がどんな恐ろしいことや暴力的なこと、欲望や衝動を語っても、それを拒絶せずに、共感を持って受け止めることが求められる。