実存メモ128
セラピストの透明性
セラピストは、患者と同じ道を旅する仲間として、できるだけ本物であり、誠実であろうとする。
セラピストは、「今ここ」での自分の感情を打ち明け、その瞬間に生じているものに対して完全にオープンでなければならない。
「今ここ」に注目することは、その瞬間の相互作用の即時性に注目することを促す。
完全に「今ここ」にいるセラピストが、完全に「今ここ」にいる患者と本物のつながりを築く。
セラピストの任務は、関係の中で何が起こっているかに焦点を当て続けることである。
「今ここ」で起こることは、常に患者の人生の中での類似した出来事と関連している。
患者が、完全な関わりを妨げるブロック(障害)、自分の制限、責任からの逃避、他人との関係の難しさに気づくことで、自分の人生のプロジェクトや人間関係を妨げているものをよりよく理解できるようになる。
患者は、本物の関係の質について新しい内的な基準を築く。
セラピストとの関係でそれを達成することで、将来も同様に良い関係を築く自信と意欲を持つことができる。
セラピストは、決して患者のために決定を下すことはない。
セラピストの役割は「触媒的」である(Wheelis, 1973)。
セラピーは、目的を持って生きるための障害を取り除き、患者が自分の行動に責任を持つことを助けることを目指す。
解決策を提供することではない。