ロジャーズ27 クライエント中心療法 vs. 精神分析
クライエント中心療法 vs. 精神分析
精神分析では、分析家が過去と現在のつながりを解釈し、患者に教えることを目的とする。
クライエント中心療法では、セラピストがクライエントの現在の内面的な体験の意味を発見することを促す。
精神分析において、分析家は教師の役割を担い、洞察を解釈し、転移関係(transference relationship)を促す。転移関係とは、患者の神経症に基づいた関係である。
一方で、クライエント中心療法では、セラピストはできる限り正直で透明であり、誠実な思いやりと傾聴によって関係を築こうとする。
クライエント中心療法では、転移関係が生じることもあるが、それが本格化することはない。
ロジャーズは、転移関係は評価的な雰囲気の中で発生すると考えた。すなわち、クライエントが「セラピストは自分よりも自分を理解している」と感じることで依存が生じ、過去の親子関係のパターンが繰り返されるのである。
ロジャーズ27 クライエント中心療法 vs. 精神分析
