ロジャーズ34 成長への傾向(tendency)

ロジャーズ34 成長への傾向(tendency)
ロジャーズの子どもへの感受性 は、彼の第四命題に関する説明においても表れている。

「この『自己強化と成長』のプロセス全体は、子どもが歩くことを学ぶ過程を象徴し、例証することができる。
最初の一歩は闘いを伴い、通常は痛みも伴う。しばしば、数歩を踏み出すことで得られる即時的な報酬は、転倒や衝突による痛みに見合うものではない。
子どもは痛みのために、一時的にハイハイに戻ることさえある。
しかし、「成長」という前進する方向性は、「幼児の状態にとどまることによる満足感」よりもはるかに強力である。
子どもは、成長の過程で痛みを経験しながらも、それでもなお自己を実現しようとする。
同じように、子どもは独立し、責任を持ち、自己統治し、社会化された存在になろうとするが、それらの過程もまた痛みを伴うものである。
さまざまな事情によって成長が表れない場合であっても、その成長への傾向(tendency)は依然として存在している。
「前進的行動(forward-moving behavior)」と「退行的行動(regressive behavior)」の明確な選択肢が与えられた場合には、この成長への傾向が必ず作用する。」(Rogers, 1951, pp. 490-491)

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