ロジャーズ36 自己実現傾向(The Organism’s Actualizing Tendency)
有機体の自己実現傾向(The Organism’s Actualizing Tendency)
ロジャーズをはじめとするほとんどの人格理論家は、外部からの強制がない場合、個人は病気よりも健康を好み、自由に選択することを望み、選択を他者に委ねることを避け、総体としての有機体の最適な発達を進めようとすると信じている。
「おそらく、人間の本性が持つ肯定的な可能性を最もよく示す現象は、内発的動機付けである。すなわち、人は生来的に新奇なものや挑戦を求め、自らの能力を拡張し発揮し、探求し、学ぼうとする傾向を持っている……現在の証拠は、この生来的な傾向の維持と向上には支援的な条件が必要であり、支援のない条件下では容易に損なわれることを明確に示している……内発的動機付けを促進する条件と阻害する条件を研究することは、人間の本性の肯定的側面がどのように疎外されるか、あるいは解放されるかを理解するための重要な第一歩である。」
(Ryan & Deci, 2000, p. 70)