ロジャーズ39 適応または不適応

ロジャーズ39 適応または不適応
心理的適応または不適応(Psychological Adjustment or Maladjustment)
個人の感覚的および内臓的な経験と自己概念の間に一致(congruence)があるかどうかが、
その人が心理的に適応しているか、不適応であるかを決定する。

例えば、自己概念に「弱さ」や「不完全さ」を含めている人は、失敗の経験を象徴化しやすい。
この場合、経験を否認したり歪めたりする必要がなくなり、結果として心理的適応が促進される。

一方、自分を「常に正直である」と考えている人が、娘にちょっとした嘘をついた場合、
その人は不快感や脆弱性を感じるかもしれない。

この瞬間、その人の自己概念と行動の間には不一致(incongruence)が生じている。
しかし、この「時には楽な方法を選んで嘘をついてしまうこともある」という異質な行動を自己概念に統合することによって、 再び自己の一貫性を回復し、自己概念を見直すか、あるいは行動を変える自由を持つことができる

心理的適応の状態とは、有機体が自己の経験を信頼できるものとして受け入れ、意識に取り入れることができる状態である。

タイトルとURLをコピーしました