ひと口に精神療法といってもさまざまである

ひと口に精神療法といってもさまざまである。
統合失調症の精神療法を行うときに重要なことは,神経症と違って現実検討能力がないという認識である。したがって,内的な不安や葛藤を暴いたり,年齢相応の社会的役割を強いたりすることの危険については,十分に承知しておかねばならない。社会のしくみに十分に対応できる自我の状態にないために,薬物療法や個人療法はもちろんのこと,体系的な社会療法を準備しておく必要がある。すべてが悪意をもった人間であるという恐怖に包まれているので,いわゆる常識的なかかわり方では不安,恐怖を招きやすい。自我が弱体化しているので,周囲が守ってやるような治療構造が求められる。

上のような一文がある。
これを肯定するとすれば、このようなタイプの統合失調症が一方にはあり、その場合には肯定してよい。しかし他方にはこれを肯定できないような統合失調症がある。両方を統合失調症と呼ぶべきかについても悩む。
ひと口に統合失調症といっても、またうつ病といっても、さまざまである
だから統合失調症も精神療法も一口では言えないと思うのである。

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