プレ・現在・トランス

プレ・現在・トランスという並べ方は、ウィルバーが意識活動について、整理して見せたものでしたが、これは少しずらして考えると、精神医学の俯瞰図としても使えると思います。

精神現象について、または、もっと狭く精神の異常については、
近代以前は、魔術とか宗教とか祟りとかそんなものに強く接着しているものでした。


近代になって、脳の機能分析が進化して、現在の、素朴実在論的・身体医学的精神医学に変身しました。そこにはまだ知られていない精神世界の原理など必要ないわけです。例えば、昔は生物と非生物の違いは哲学の領域であれこれ議論されましたが、DNAの存在を軸に考えれば、還元主義的生物学で押し通せるわけです。精神機能の領域はまだ未解明部分が大きいのですが、神経細胞自体の研究、神経細胞の結合の研究、神経細胞を支える周囲の細胞の研究、さらに、神経細胞の働きをシミュレートする巨大コンピュータによる解析など、急激に進歩しているようです。

その方向で決着がつけば、トランスは必要ないでしょう。現在の延長で十分です。

しかし本当にそうなのかと考えるわけです。何かトランスがあるのではないか。

そうした考えは、現在の身体主義的流派からすれば、プレそのものに映るわけです。彼らには、プレと、現在しかない。

精神のことについて謎が残っていて、宇宙の「はじまり」とか「外側」とか「大統一理論の可能性」とかが、一方で謎として残っている。そして、そうしたことを認識するのもまた脳の働きであることから、これら二つの上位に存在するなぞといってもよいものです。(分かりにくそうですね。でも、まあ、そういうことなんです。)

これはアカデミズムの世界では顕著です。

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以上の文章をもとにしてAIで図を作ってみた。
私の言いたいことは伝わっていない。
私の表現技術はまだ工夫の余地がある。

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