モラハラ夫について
「そもそも、モラハラ男となぜ結婚するの?」
「見抜けなかった」「出産後に 豹変した」
妻たちがモラ夫と結婚した経緯について、
〈1〉まったく兆候がなかった(結婚したら本性をあらわした)
〈2〉兆候はあったが、自身の親が同じタイプだったため、それが普通と思っていた
〈3〉兆候はあったが、付き合っている時はそこも好きと思えた
〈4〉気になっていたが妥協して結婚した
の四つを想定
「むしろ、親切そうな男性の豹変が怖い」。モラハラのスイッチが入る瞬間を見逃さないように。「たとえば、ドライブで楽しく話している最中、後ろの車にクラクションを鳴らされて突然キレるなど。このとき、『私には優しいからいいか……』とスルーすると、気づけません」
モラ夫は誰にでも優しい。妻にだけモラハラをする。
モラ夫は誕生日プレゼントにリクエストした物以外を買う。相手を思って贈るはずのプレゼントなのに、我を通そうとする男性は、ほかのことでも話し合うことができない。
職場恋愛で結婚した夫について、周囲から「彼はいい人だよ」と言われ、上司からも気に入られている様子だった。ただ、実際は、「上司には好かれるけど後輩には嫌われていて、いわば強いものには 媚びて、弱いものには高圧的です」。夫との暮らしは、常に張り詰めた雰囲気で安らげない。
「女性の方にも問題があることがあり、依存体質だったり自己肯定感が低かったり、世間知らずだったりすると、自分がモラハラされていることに気づけない場合があります」。「自分が我慢すればいい、彼には優しいところもある、いつか変わってくれるはずなどと都合よく考えてしまう」。
「俺様気質にひかれてしまう女性は一定数いると思います」。「彼女の言動を振り返ってみると、自己肯定感が低いだけじゃなく、こういう俺様夫を理解できるのは私だけなの!みたいな変なプライドがあった気がする」
父親がモラハラ夫だった。「お母さんは何であんなお父さんと結婚したんだろ?」と尋ねたところ、祖母は「あの子(母)は昔から難しいことに挑戦したがるタチだから……」と答えた。「世の中には、モラハラ男とか借金男とかダメンズを捕まえて、『自分なら矯正できる!』とか『自分ならうまくやれる!』って思い込む女性が実在するみたい」と、母の姿を思い浮かべては「ばかな挑戦したもんだわ……」とあきれている。
結婚後、初めて夫のモラハラの言動に接した時、「ほぉ~、夫もこういうことするのね」と受け止め、立ち向かった。ファミレスでの口げんかをきっかけに、怒鳴り声を上げた夫に耐え、その後、夫以上に言い返すようになった。結婚して10年、けんかと仲直りを繰り返し、今では仲良く暮らしている。
なぜ、モラハラ夫と結婚したのか?――。「こんなはずじゃなかった」という後悔の声も多いですが、 毅然とした態度で夫と向き合うことも大切かもしれません。どんなに「いい人」と思っても、ちょっとした違和感や疑念を抱くことがあったら、見て見ないふりはしないほうがよさそうです。