2024年は3月4月のあたりに兵庫県からの報道があった。公益通報者保護法の運用について報道された。二つの命が失われたり、百条委員会が始まったり、プライバシーを含む怪情報が流れたり、県議会で不信任決議案が全会一致で可決された。知事は失職を選択、選挙に再出馬、N党のT氏が2馬力選挙を展開、さらに漏洩情報が大々的に伝えられた。失職した知事は再選を果たしたが、選挙宣伝戦略を担当した広告会社社長が、noteで陣営の内幕を暴露した。ここで知事側は広告会社社長はボランティアであったと話し、さらにN党T氏についても、連絡をしたこともないと語り、2馬力を否定した。さすがに、いったい何を言っているのだろうとの機運となり、SNSでさまざまな情報や意見が流れた。死者も出ている、つじつまの合わない発言がいろいろとある、公益通報者保護法についての理解も必要、さらに公職選挙法の理解も必要、というわけで、いろいろな発言がなされた。斎藤陣営の内部者である市会議員などからSNSでの発言が複数あり、それはいずれも斎藤陣営にはマイナスに働く証言となってしまい、誰がどのような意図で流しているのか、推測が難しいこともあった。現在となっては、単なる凡ミスと考えられている様子だ。そのほか、斉藤氏の弁護士会見なども、マイナスに作用している。斎藤陣営の内部から次々に凡ミスが出るので、それも大変不思議な現象である。公益通報者保護法にも、公職選挙法にも抵触していないと考えているとはいうものの、各所から発言が出るたびに追い詰められるのが現在までの流れである。
兵庫県知事の50年くらいの歴史なども振り返られた。長い間、副知事が知事に当選して継続していたことも伝えられた。その後、確定的な話ではないとしながらも、地元自民党安倍派衆議院議員のこと、政党としての維新は知事選に候補者を立てたが落選、橋下氏など維新系の言動、さらに選挙ではよく話題になる旧統一教会などの動きが伝えられた。果ては中国系会社に勤める人物が選対の内部で活躍していたことも話題となり、ルーマニアの大統領選挙にロシアが介入したとか、アメリカ大統領選挙にロシアの介入とかの話も引き合いに出されたりした。ラインのオープンチャットでは斉藤支援グループからT氏の立会演説会の時間と場所の通知がされていたりと、動員の跡が認められ、明らかに2馬力であったことなどが既に明かされている。
郷原弁護士は公選法違反で告発、早々に受理された。彼の解説は明快である。
SNS選挙は権力と癒着しているオールドメディアに対する、目覚めた市民からの批判であるとの解説が一時流れたが、さすがに、2馬力選挙の実態を見せつけられて、SNS選挙に対しての警戒感も広がった。いろいろな事例があるが、都知事戦での石丸氏、衆議院選挙での国民民主の玉木氏、兵庫県知事の斎藤氏、その他海外の例がある。また、フランスでの首相の問題、ドイツでの連立の問題など、いずれも極右勢力の伸長が引き起こしたものであり、そこにSNSによる情報拡散または情報操作がかかわっていたのではないかと言われている。自分でSNSを調べて初めて真実を知った、なんていうコメントが典型的だと流されている。そのように思わせる装置なのだから、人間は素直なものだと思う。マスとしては統計理論通りである。
現在の公職選挙法がSNS時代に合わないとの指摘もある。市民の投票行動が何に影響されたのかの議論もある。いずれにしても、2025年の都議会選挙、また参議院選挙は衆参同日選挙の可能性もあり、各陣営でSNS対策が進化するだろう。その場合、結局は資金力があり、公職選挙法をよく理解している候補者の陣営が有利になるに違いないだろうから、組織票に支えられた陣営がSNS活用陣営に逆転負けする事態は少なくなるだろう。都知事選で小池氏が逃げ切ったような構図になるのだろう。公職選挙法に抵触しないようにSNS対策をすればよいだけの話で、選挙コンサルはいま仕込みを進めていることだろう。
SNSの問題点として指摘されるのは、今回の兵庫県知事選で言われていることの一つとして、情報の拡散に、二つの大きな要素があったという。一つは、PVが取れそうな話題を切り取りして情報再生してお金を稼ぐ、アテンション・エコノミーの勢力。一時よりは利益率が低下しているらしいが、それでも強力な勢力だそうだ。もう一つは、従来からある選挙応援軍団で、この人たちは演説会のサクラとしても動員されて参加するが、例えば、東京に居ながらにして、SNS情報の拡散に従事し、東京都民が、兵庫県のSNS言論空間を操作していたことになるらしい。この勢力は、衆議院選挙などになると力は分散されるが、今回の兵庫県知事選挙のようなものだと力を集中できるので、効果的だった面もあるらしい。それならば、この選挙応援勢力とN党T氏のかかわりはどうかと言えば、まだ明らかには言われていない。
一体なぜこんなことになっているのか、その動因は何かが問題であるが、ひとつは歴史的に続いてきた副知事が知事に昇格して既得権益を守る勢力の存在が言われている。しかしそこにT氏のこととか、維新、旧統一教会系とか、SNSチーム、地元自民党系、さらには大阪万博の金の流れ、カジノの利権なども言われていて、このあたりは不明確である。いずれにしても、よほどの強い動機がなければ、こんなことにはならないだろうと推定される。推理小説で言えば動機の解明が待たれる。
SNSで公表するにはためらわれるような推定もたくさんあるようで、中には合理的推測として発表する人もある。しかし大きな声にはならない。人間が死亡しているのであるから、当然その周辺に大きな関心が集まるはずであるが、抑制もあるのだろう。警察としても事情があり、一度蓋をした物を開けたくないのだろう。
異なるテイストのものとしては隈研吾の建築の特徴、それが建築会社に好まれる理由なども解説があった。
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選挙コンサルも話題になった。候補者がバカでも当選させますということらしい。法律に抵触しないノウハウがあるようで、商売として定着しているのかもしれない。それでいいのかとの議論もあるが、どうしていいのかは分からない。
そのあたりのノウハウの蓄積があり、地盤・看板・カバンを持つ世襲議員が強い理由になっている。強い世襲議員を打ち破るには、法律すれすれの戦略で、SNSも活用して風に乗る戦略になるのだろうけれども、容易ではないだろう。世襲はこれからも強いだろう。何しろ彼らが制度を設計しているのだから。そして世襲議員につながっている既得権益者が選挙人口の25%程度いれば、勝てる。投票率は50%程度だからその半分でいい。しかも野党共闘がまとまらないようにすれば、ますます楽に勝てる。野党系の議員の中に、自民党シンパを紛れ込ませておいて、野党共闘決裂にもっていけば、それで済むわけだし、いままでそれで済んでいた。多分、今後も同じだろう。
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選挙の話題になると、自民党清和会と旧統一教会の話はたくさん流れている。そのあたりも今回まとめて視聴した。カルトとか洗脳の問題は根が深いし、対応も困難だ。
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この話題に関して、色々な文章や動画を見た。本当にさまざまである。頭を働かせた推論もある、ただ騒いでいるだけのものもある。動画では、講演会形式だとそれなりに構成もあり、まとまりがよい。しかし座談会の形式だと論旨不明だったり、繰り返しが多かったりする。だいたい2倍速で視聴したほうが適切かと思われるくらい、中身が薄いものもある。重複が多い話し方の人は強迫的に言葉を重ねて語る人もいて、癖だから仕方ないけれども、もどかしい。また中には、司会者のような立場で参加しているのであるが、まとめを言ったり感想を言ったりするときに、とてもテンポが緩くなり、内容も浅いものになるという人もいて、出演者との違いが際立ち、違和感を感じたのであるが、視聴者の中には速いテンポを嫌う人もいて、ゆっくりした言葉で、浅い理解を語る人がいると、それなりに人気が出るのだろうかと思ったりもした。さらに中には、固有名詞や日時を間違い、明らかに勉強不足と思われる人もいた。逆に、固有名詞や日時をしっかり原稿を見ないで語る人もいて、準備がきちんとできていると思わせる人もいた。SNSで速報性を重視すれば、情報の咀嚼が不十分なままで録画してしまい、面倒だから編集もしないのだろう。推敲しないで発表してしまう文章のようなものだ。登場する人によっては理解が浅い人もいるし、情報が更新されていない人もいて、古い情報のままで話している人もいる。その一部は、過去に録画したものを使いまわしている人もいる。タイトルで引き付けて、クリックしてもらえばひとまず成功で、そのあとは、肝心な部分はいつ出てくるだろうかと思わせて、再生時間を長くすれば成功なのだろう。そのあたりが動画と文章の違いであり、人気商売である動画の特質にもなる。
色々な人を見せてもらっている。主役級人物の話し方とかしぐさとか、わき役の人たちの発言内容やタイミングとか。意見で参考なるものは多くないし繰り返しばかりが多いが、人間観察として参考になるものは色々あった。平気でうそをつく人。前言を翻す人。陣営の振りになる証言をさらしてしまう人。基本の約束も知らないで何か言っている人。この人はどういうつもりでこんなことを言っているんだろうとか。またこの人は情報は多いのに、声がくぐもっていて損をしているな、録音技術で何とかなるのではないかとか。なんでこの人が毎度毎度司会しているのか意味不明だが何か事情があるかなとか。
全体に高齢者が多い気がする。家族を養いつつであれば、動画などに出ている暇はないのだろう。暇な人が作って暇な人が見ているのだろう。
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人材不足である。
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プロ野球球団の優勝パレードに際してお金が足りないとのことで信金にお金を出してもらったが、その際に県から不明朗なお金が出ていたのではないかとの話。
パーティ券の話。