説得は強姦で、納得は和姦。
説得は説明する側で、上、納得は説明される側で、下、まったく立場が違う。
説教、説諭、教示、なども説明する側の言葉。上。
下の立場の人が無理やりにではなく理解するのが、かろうじて、納得だ。
それ以外は、下の立場の人は無理やりに理解させられるのだが、相当する言葉がない。
上位者の説得を受け入れて、下位者が無理やりに理解されられることを日本語で何と言うか考えるが、どうだろうか。
無理やり納得させられる
言いくるめられる押し付けられる
有無を言わせず理解させられる
頭ごなしに理解させられる
渋々納得する
納得はかろうじて無理ともいえない感じ、理解はニューラルな感じ、無理やり理解させられるとこをうまく表現する言葉がないかもしれない。説得される、でいいのかな。納得させられる。
上位者が下位者を無理やりに理解させることの表現はたくさんあるのに。
言語は、こういう非対称な関係を潜在的に内包している。
「忖度」は、上位者の意向や暗黙の了解を察して、自分の本心や意見を抑え、上位者の意図に沿うように振る舞うことを意味する。上位者の意見や指示を、明示的な強制ではなく、暗黙の圧力によって受け入れる状況をよく表現している。でも、忖度するというと、進んで恭順することのようで、いやいやながらではないような気がする。森友事件での財務省幹部の態度。幹部はさらに上に忖度したが、部下はうつになって死を選んだ。上位者の意向を進んで察して、自分に好待遇が舞い込むと計算して、自分から進んで従った。これが忖度であるから、無理強いされていやいやながら従ったのではないだろう。