瞑想療法メモ 35 「渇望」

瞑想療法メモ 35 「渇望」

三毒の第二の根本要因「渇望(かつぼう)(クレイヴィング)」

精神病理や苦しみの2つ目の根本的な原因は「渇望(かつぼう)」です。これは、西洋心理学における依存(アディクション)の概念と近いものです。
アルバート・エリスはこれを「子どもっぽい要求(チャイルディッシュ・デマンディングネス)」と呼びました。
西洋心理学では、特に薬物や食べ物への依存に焦点を当てていますが、
瞑想的な伝統では、あらゆるものに依存する可能性があると考えています。

物質的なもの(アイアン・チェーン)
お金(マネー)
性(セックス)
権力(パワー)
名声(プレスティージ)

理想的なもの(ゴールデン・チェーン)
いつも「良い人」でいなければならないという思い
絶対に怒ってはいけないという考え
常に成功しなければならないという思い
失敗をしてはいけないという考え

渇望には単なる「欲望(デザイア)」とは異なる特徴があります。

・欲望(デザイア)「欲しいな」と思う 満たされなくても特に問題はない 生活を支配されない

・渇望(クレイヴィング)「絶対に手に入れなければならない!」と感じる 満たされないと強い苦しみを感じる 生活を支配される

感情の苦しみ
恐怖(フィア) 欲しいものが手に入らないかもしれないという不安
怒り(アンガー) 欲しいものを邪魔されると生じる怒り
嫉妬(ジェラシー) 他の人が自分の欲しいものを持っていると感じたときの嫉妬
うつ(デプレッション) もう手に入らないと絶望したときの気持ち

人生のゲーム
「もしもゲーム」 「もし〇〇が手に入れば、幸せになれるのに…」
「いつかゲーム」 「△△が手に入るまでは幸せになれない…」

ーー
渇望の数が多く、強く、現実とのギャップが大きいほど、人は苦しむ
●なぜ渇望と現実のギャップが生まれるか。認識力がない。渇望ばかりが大きい。訂正できない。
ーー
苦しみを減らすには、渇望の数と強さを減らし、現実を受け入れることが重要
●どうせ手に入らないものなら、苦しむだけ無駄である。渇望は苦しみに終わるばかりだ。

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