実存メモ15
「配偶者を失った人の孤独」
ヤーロムは、配偶者を亡くした人々と話す中で、彼らの「ただの寂しさ」ではなく、「誰にも見守られていない」という絶望感に注目した。
「家に帰る時間」「寝る時間」「起きる時間」を知っている人が誰もいない」という感覚が、深い孤独を生む。
妻を失った夫は、生活能力の大半を失う。だから夫が残された場合は、短命になることが多い。
夫を失って妻は収入を失うことはあるが、生活能力を失うことはない。妻はその後も長生きする。
母を失った子供。
子供を失った母。
生活単位の喪失。生活チームの喪失。