実存メモ42
トルストイの『イワン・イリッチの死』
主人公 イワン・イリッチ は、自分中心で自己満足し、尊大な官僚として生きていた。
死の間際に「自分は間違った生き方をしていたのではないか」と気づく。
「私は正しく生きたはずなのに、どうしてそんなことがあり得るのか?」(p.145)
自分の人生の貧しさを悟り、最後の数日間で家族とより本物の関係を築き、人生を救済する。
実存主義的な人格理論の焦点
人々が 「本物(authentic)」で「意味のある(meaningful)」生き方をしているか に注目する。
トルストイ『イワン・イリッチの死』
人間は誰もが死ぬことは明白なのに、自分もそのひとりだという重たい事実に気がつかないのはなぜだろうか。
この小説は短いながら、自分の死という事実を受けていく過程や、その孤独な苦しさを追体験しているような迫力がある。