実存メモ55

実存メモ55
人は意識が芽生えたとき、自分自身を世界の他のものから区別することで「最初の自己(primary self)」を作る。
「自己を持つ」ということは、「意識が自分自身を振り返る(curl back upon itself)」ことによって生まれる。

しかし、個人は次の2つの事実から逃れることができない。
「他者の存在を作り出している」のは自分自身である。
「自分の意識を完全に他者と共有することは決してできない」。

死と向き合うことほど、「実存的孤立」を強く思い出させるものはない。
死を意識したとき、人は自分が根本的に孤独であることに気づく。

他意識ではなく、自意識が成立する。これが根本的なことだ。
自分自身を振り返る自分、自分を見つめる自分。
自己参照。

自意識が自己参照すると、一回では止まらずに、無限参照することになる。仏教的無限。

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