アメリカのマッチョ文化
トランプ再選で政治は大きく動きつつある。まずはトランプらしい政府要人の人選でニュースが連日届けられている。
大統領選挙でのトランプ集会の熱気を見ると、何かを考えて判断している集会ではないことは分かる。ただ大騒ぎだけがある。
何に似ているかといえば、スポーツの熱狂である。一番似ているのは、アメリカで大人気のプロレスだという。
なるほど、トランプはプロレスを演じているヒーローなのだ。
第二次世界大戦ではドイツ国民はヒトラーを合法的に熱狂的に支持した。日本では国民が戦争に賛成して、自分たちの大事な息子を戦死させて、あとで泣いた。一時の熱狂が何をもたらすのか、歴史は語る。
一つの切り口として、背景にマッチョ文化があるという。
男性優位文化は、カウボーイの頃は当たり前だった。しかし1960年代くらいからは、フェミニズムや人権意識が強くなり、
男同士で非公式な場所では男性優位主義的言動を共有しながら、公共の場所では隠すことを続けてきた。
カウボーイ映画は嫌悪すべきであり、排斥されるべきものとして、位置づけが変化して現在に至る。
しかし最近になってこれまで裏の文化だった男性優位主義が表に、公然と顔を出すようになり、
白人、男性、肉体労働者、低学歴、定収入といったラベルを持つ人たちが次々に白人男性肉体労働者の、他の特性を持つ人に対して優越する権利を主張するに至った。
伝統的に民主党を支持してきた黒人男性は、今回、女性が大統領になるのは肯定できないとして、トランプを支持した人が多いという。
2000年を過ぎて、こうした男性優位主義の復興がみられているが、興味深いのは、日本のアダルトサイトの影響が指摘されていることである。
pcでもスマホでも、一般に、ゲームとアダルトコンテンツに、多大な需要がある。自分はゲームが好きだという人は多いが、アダルトコンテンツが趣味だと公言する人は少ない。しかし、ゲームで多くの時間を過ごしている人はアダルトコンテンツにも親しんでいると、統計数字からは推測できる。
米国で生産されるアドルとコンテンツに比較して、日本製のものは、女性をいじめて、力づくで服従させる描写が許されているという。その点でアメリカ男性の一部の男性優位文化に合致していて、好まれているとのことだ。
このような側面で、日本文化がアメリカ文化に影響を与えていると論じていたのだが、どうだろうか。日本人男性の場合には、白人男性や黒人男性、ヒスパニック男性と並べて比較してみても、女性に対して力づくで支配して男性優位主義を主張することは少ないかと思われるのだが、アダルトコンテンツの世界では日本のものが特異的に男性優位主義的らしい。