嘘の二段階
たとえば便所の落書きは内容が嘘であることも多いだろう。
しかしそのようなものを書いてみたいと思った気持ちには嘘がないのではないか。
心の動きは見える。嘘でごまかせない。
自分で面白いと思ったから書いたのだろう、そこには嘘がない。
それを書きたくなって書いたに違いない、とすれば、その気持ちに嘘はない。
その気持ちも嘘をついて、書きたくもないのに、書きたいようなふりをして書くとすれば、深いレベルでの嘘つきだ。
しかしそのようなレベルの嘘をついても、気がついてくれる人もいないし、つまらないのでやらない。