CIAが支配し操縦してきた20世紀的世界の終焉

採録
2/28、DCで開かれたトランプとゼレンスキーの首脳会談は、テレビ中継の中、激しい口論が応酬されて決裂の展開となった。ウクライナの鉱物資源権益をめぐる協定は、調印されずご破算となった。ホワイトハウスは険悪な空気に包まれ、記者会見もキャンセルされた。先週末( 3/1 – 3/2)のテレビとネットはこの騒動の話題で持ち切りとなり、週が明けても激震の余波と興奮の余韻が続いている。日本だけでなく世界中が同じだろう。

トランプの側から見よう。トランプは何を目論んでいる(いた)のか。トランプが猛スピードで始めた和平プロセスの意図と目的は何なのか。それは実にトランプらしくシンプルで、ノーベル平和賞だと断言できる。ウクライナ和平を実現した”平和の英雄”として賞を獲得し、その功績と栄誉を武器にして来年の中間選挙を勝利に導くことだった。

4/20 の復活祭を停戦合意(第一段階)のマイルストーンに設定したのは、今年のノーベル平和賞内定の日程から逆算しての思惑からに他ならない。

和平プロセスを壊したいCIAが、ゼレンスキーを励まし、マクロンを使い、巧みにトランプを騙したという政治であり、今回の騒動がCIAによるトランプ政権に対する暗闘とミニ・クーデターであったという事件の真相である。

ゼレンスキー単独でこんなことができるわけがない。

アメリカからの支援だけで生きている小国の首脳ができる所業では絶対にない。あり合えない話だ。あり得ない図なのに現実に起きた。なぜそれが可能だったのか。ゼレンスキーの背後にCIAが付いているからであり、ゼレンスキーがCIAを直に代弁しているからである。

今回の騒動はトランプとCIAの権力闘争の図

トランプはマクロンの巧言に騙され、油断して大事な局面で失敗を犯してしまったと言える。トランプはゼレンスキーを信用しておらず、CIAの操り人形のピエロだと軽蔑して歯牙にもかけてないのだが、取り入り上手のマクロンの小僧は可愛がっている。
マクロンを動かしたのはCIAである。トランプは「嵌められた」と臍を噛んでいるに違いない。

今回のウクライナ戦争は、徹頭徹尾「CIAの戦争」である。主役はCIA(と兄弟分のMI6)であり、CIAがウクライナの軍備を整え、NATOの勝利を確信した上でプーチンを挑発し、挑発に成功して侵攻を招いた戦争だ。通常兵器での限定戦争なら必ずNATO(ウクライナ)が勝利するという根拠と戦略があり、CIAはプーチンを逆上させて侵攻に追い込んだ。実際、スターリンクとジャベリンによって侵攻は一瞬で迎撃され、ロシア地上軍は退却を余儀なくされ、キエフ制圧を諦めて作戦範囲を縮小、防衛線を築いて持久戦を構える戦況となる。強力な経済制裁と外交的孤立化策の奏効でNATO勝利は確実に見えた。

理性と良識の言葉がマスコミ空間に復活すべき時期だろう。

日本のマスコミは、アメリカの戦争研究所が発する大本営発表を中継発信する下請け基地局だった。日本もゼレンスキーを支援する同志国に仲間入りさせられ、戦時の空間になり、国民は大本営発表を鵜呑みにして戦争指導に従っていた。碌に説明もなく、アメリカの言いなりで「西側諸国の一員」をやり、多額の税金を渡していた。

この戦争はNATO(アメリカ)とロシアの戦争であり

トランプに押されていたCIAが巻き返しの橋頭堡を築いたと言えるかもしれない。二者の対立と緊張はアメリカ帝国主義権力の内部分裂と矛盾露呈を意味する。

CIAが支配し操縦してきた20世紀的世界の終焉を人々に予感させるだろう。トランプがCIA(ゼレンスキー)にどう反撃し報復するか注目したい。

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