実存メモ22
「意味を見つける」と感じることがあるが、それはまるで「すでにそこにあったものを発見した」ように思えることがある。
しかし、しっかりとした人生の目的を探し続けることは、しばしば危機を引き起こす。
セラピーを求める人の多くは、「人生の目的」に関する悩みを抱えている。
「何にも情熱を感じられない。」
「なぜ生きているのか? きっと人生にはもっと深い意味があるはず。」
「ただ成功を追い求めるだけでは、空虚で無意味に感じる。」
「もう50歳なのに、まだ『大人になったら何をしたいのか』が分からない。」
無理なことなのだ。
しかし賢明なままで、こうした難問を回避する方法はないでもない。
世間に表面的に称賛される生き方でとりあえずしのぎ、本格的な解決を先延ばしにして、いつまでも本当の解決には着手しない。それで終わってしまえば、難問を回避できたことになる。
本格的に問題に直面したとして、解決が希望できるわけでもない。
それならば、いっそ何も考えないで、日々のことに忙殺されているほうがましではないか。
そのようにも思う。